易について
はじめに
「易」と聞くとすぐに「当たるも八卦当たらぬも八卦」という、易を少々べっ視した有名な文句を連想される方がおられると思いますが、これは易を理解していない文句です。
そもそも易は、統計学の産物そのものであります。古来より中国では、皇帝や有力者達が、その権力・地位を保持するために、学者達にさまざまな研究をさせていました。それら研究者達は、膨大な量の数の人々の過去の庶民の人生の情報を1件1件収集・蓄積しました。
「○○の家に住んでいる人は○○になった。○○の人相をした人は○○の人生を送った。○○の手相をした人の人生は○○であった。○年○月○日○時に生まれた人は、○○の人生で、○○の人と相性が合った。」などなどです。そして、それらを分析・分類して、かなりの確率である一定の法則があることを発見しました。
それらが時代とともに、より洗練されて、現在その名が広く知られている家相(風水)学・手相学・人相学・四柱推命・九星気学などの易に発展しました。
もし、それらが当たらないインチキないい加減なものであるならば、時代の変遷とともに淘汰され、廃れるはずです。ところが実際には今日に至るまでちゃんと代々伝わり現存しています。それは、易が真実であることの何よりの証拠です。
人間誰しも幸福な人生を送りたいと願っています。そうした時、これら古代人の叡智を活用しない手は無いと思われますが、皆様はいかがでしょうか。
具体的な易の歴史
易は、世界のあらゆる経典の筆頭格に位置し、人類文化の源と言えます。
易を初めて人類に伝えたのは太昊伏羲であります。現在より6千5百年前に、中国(現在の中華人民共和国の河南省開封の東)で、太昊伏羲という聡明で叡智ある人物が、石器時代同然の貧困状態にあった人々を指導し、人間らしい文明生活をもたらし、中国で最初の皇帝と言える指導者となりました。この時、太昊伏羲が、人類に初めて易法を伝えました。それゆえ、太昊伏羲は易の始祖と言われ、中国では三皇五帝の筆頭として崇められ、宇宙神ともされています。
その後、易は年月とともに、孔子など数々の逸材によりその内容が昇華され、広く中華文明圏に広められ、更には日本にも伝わることとなりました。
易の概要について
易の真髄はとても深遠で難解なものですが、以下ではそれらをわかりやすく解説させていただきます。